2023年 世界CEO調査 : 前途への楽観主義の衰え

GLGでは過去3年にわたり、世界中のCEOを対象に、過去1年の振り返りと次の年への期待について調査を行ってきました。 2023年 世界CEO調査は、ほぼすべての業界や国にまたがるGLGの一流の有識者のネットワークから調査結果を収集しています。2022年11月の最初の2週間に実施されたこの調査では、北米から150名、EMEAから158名、APACから150名、合計458名のCEOに回答いただいており、多様なビジネスリーダーの意識を反映しています。 前年までの調査 (世界CEO調査 2020, 2021, 2022)は、そのほとんどが新型コロナウイルス感染症のパンデミックの中で実施されましたが、経営者は今後一年に希望を持っており、楽観的であることが見られていました。2023年の調査では、CEOの経験と将来への期待が示されています。 調査に回答したCEOの半数弱（46％）が、2023年に自社の収益が増加すると「非常に確信している」または「確信している」と回答しています。これは、パンデミックが衰退がみられていた2021年末に、2022年に向けて行った調査で見られた70%近くの回答率であり、CEOがその先一年の成長率向上に自信を示してた時とは大きな違いです。パンデミック前に実施された2020年の調査では、最も楽観的な見解が見られていました。 同様に、世界経済についてCEOに尋ねたところ、2023年の調査では自信が大きく低下していました。調査回答者のちょうど半数が、世界経済の成長率が低下するとの見通しを示しました。これは、世界経済の成長に対するポジティブな見通しが高かった例年とは異なる結果です。 しかし、何がCEOの自信を揺るがしているのでしょうか。パンデミック下の調査（2021年、2022年）では、回答者はビジネスに影響を与えると予想される要因の第1位に「公衆衛生」を挙げていました。今年は、「地政学的な不確実性」が第1位となりましたが、これはロシア・ウクライナ戦争とその世界的な余波が一因であることは間違いないでしょう。 この調査に回答した CEO は回復力を維持しています。世界CEO調査2023年には、昨年の成長、今年一年の期待と投資、人員計画、最優先事項などが含まれています。調査結果は、正しいインサイトがあれば困難な時期も大きなチャンスにつながることを示しています。

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